一番好きな喫茶店_ロージナ茶房@国立
国立。
こくりつ ではなく くにたち。
国立と言えば、桜が有名です。
また、一橋大学や国立音楽大学などの大学が存在する学生街としての一面もあります。
駅前のロータリーから南へ延びる長い長い、国立大学通りの両側に植えられている木は桜がほとんどで、
満開になると圧巻の一言です。
この国立には、私が東京で1番好きな喫茶店があります。
それが、ロージナ茶房です。
まず外観は、レトロモダンとでも言えばいいのか、古き良き喫茶店という雰囲気全開の店構え。
お店の中はというと、レトロモダンな内装に加えて、演劇のポスターや、パンフ、告知ハガキ、
寺山修二絡みのイベントのポスターなどなど、いかにも学生の街ならではのアングラ臭も同居しています。
たまりません。
この店で、コーヒーをすすってると、
何十年もの昔、世間が洋装になり始めた頃、世間知らずの良家のお嬢様が、
珈琲という物が飲んでみたいとお忍びで来て、店内で不良学生の文化に興味を持って…。
などという、しょうもない妄想が頭の中を行ったり来たり。
調べてみると創業は、1953年、昭和28年だそうです。当たらずとも遠からじという感じでしょうか。
真偽の程は確かではありませんが、都内最古の喫茶店と呼ばれていたりいなかったり。
1953年ということは、今年でちょうと60年目ですね。還暦です。
そんな事を考えつつも、メニューに目を向けましょう。
このロージナ茶房の名物は、何と言ってもザイカレーです。
ですが、実は私、このザイカレー、あんまり好きじゃないんです(笑)
このザイカレー、かなり酸っぱいんです。この酸味は、トマト味だと思います。
牛乳やヨーグルトが入ってないのか、まろやかさが皆無でシャープな味わいになっています。
ややシャープ過ぎて、私はちょっと苦手です。
なのですが、我が家ではカレーにトマト缶を入れます。寸胴1杯に1缶ほど。
それだけだとシャープになりすぎるので、牛乳やヨーグルトもたっぷり加えて、まろやかさもプラスします。
このカレーにトマト缶を入れる手法は、ザイカレーから勝手に学び盗みました。
酸味とまろやかさという、まったく異なるベクトルの味を、1つのカレーの中に混在させることによって、
味が立体的になって美味しいです。と勝手に解釈しております。
さて。閑話休題。メニューメニュー。
色々と見ていると、妙にドライカレーが食べたくなったのでオーダー。カッコ書きでカレーピラフと書いてあります。
なのですが、出てきた料理はカレーリゾットのような料理で、思ってたの物とかなり違う物が来ました。
食べてみると、味はやっぱりトマト感の強い、酸味のあるシャープな味わい。まろやかさはほとんどない。
なのだが結構いける。何故かは分からないが、このドライカレーは美味しく頂けました。
ランチの時間は、セットでサラダとドリンクが付きます。このコーヒーが美味いんです。
個人的にコーヒーの良し悪しというのは、
一口飲んだ時に、口の中に広がって、鼻に抜ける香りが強いコーヒーこそが、美味しいコーヒーだと思っています。
いろいろとお店で飲んで、その香りの広がり方が一番いいのが、このロージナ茶房だと思っています。
ちなみに、このロージナ茶房、レトロな店の特徴というか宿命として、若干冷房の効きが悪くて、夏が暑いのが難点です。
暑い所でコーヒーを飲むのは、ちょっと遠慮したいので、私は夏以外によく利用します。
秋になったしロージナ行くか。という感じで。
春は、国立の桜を堪能する際に必ずと言っていいほど、立ち寄ります。
なお、桜の季節には、時間のかからない料理が中心の、簡易メニューに変わります。
さて。ちなみに国立で有名な喫茶店と言えば、邪宗門というお店がありますが、何とロージナ茶房の真横にあります。
ロージナ茶房の隣にも、何やら怪しげな喫茶店があると知ってたのですが、
私はロージナ茶房にベタ惚れしてて、義理立ての様な物を感じ、何となく入ったことはありませんでした。
いつかは行ってみたいなと思ってる内に、マスターが亡くなって閉店してしまいました。
現在は、建物だけが残ってる状態です。
隣り合った2店の老舗有名喫茶店。ロージナ茶房と邪宗門。
きっと色々とドラマがあったんだろうなという思いと、
あぁ。一度は国立の邪宗門に行っておけば良かったと後悔の念。
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